20代・30代でキャリアに迷っている人へ。「空飛ぶクルマ」って聞くと、まだSFの話みたい?2026年時点で、実は商用化目前です。SkyDriveは2026年4月に国内初の航空機設計検査認定事業場(ADO)を取得。ANAホールディングスは米Joby Aviationと組み、2027年度以降に首都圏で運航サービスを目指してる。万博では実機が12分間デモ飛行した。20代エンジニアにとって、「自動車×航空機×電池×AI」の総合産業が立ち上がる、次の10年を動かす局面です。
結論:空飛ぶクルマは2026年、確実に距離を詰めている
空飛ぶクルマ(eVTOL=電動垂直離着陸機)の商用化は、2026年時点でまだ「目の前」じゃないけど、確実に距離を詰めてる。SkyDriveが国内初のADO取得、ANAとJobyが2027年度以降の首都圏運航を視野に動いてる。2025年の大阪・関西万博では商用飛行は見送られたけど、デモ飛行で実機の運航姿が示された。20代エンジニアにとって、空飛ぶクルマは「自動車×航空機×電池」の総合製造業として大きなチャンスです。
空飛ぶクルマって何?
eVTOL=電動モーターで垂直に離着陸し、ヘリコプターより静かで、軽くて、安全な短距離航空機。空港を必要とせず、ビルの屋上や公園に発着場(バーティポート)を作って人を運ぶ構想。タクシー・救急搬送・離島連絡が当面の主用途として想定されてる。電動だからCO2排出も少なく、住宅地でも騒音問題を起こしにくい。20代の都市部移動を変える可能性がある乗り物です。
日本の主要プレイヤー
1. SkyDrive(愛知県豊田市)
SkyDriveは2018年設立の国内eVTOLスタートアップ。豊田市に拠点を置き、3人乗り機体「SKYDRIVE(SD-05)」を開発してる。トヨタ自動車をはじめ多くの日本企業がスポンサー・出資者。日本の「ものづくり連合」の象徴的なプロジェクトです。
SkyDriveの2025〜2026年の進捗:
- 2025年2月:国土交通省から型式証明の適用基準が発行
- 2025年4月:大阪・関西万博会場で3人乗り「空飛ぶクルマ」試験飛行
- 2026年3月:型式証明取得に向けた全般計画書で国交省と合意
- 2026年4月:航空機設計検査認定事業場(ADO)を国内のeVTOL開発企業として初めて取得
商用運航は2028年以降の目標。20代がスタートアップで「世界初」を作る現場にいられる、めったにないタイミング。
2. ANAホールディングス × Joby Aviation
米国Jobyは世界のeVTOL開発で最先端を走るスタートアップの一つ。ANAホールディングスはJobyに資本提携し、日本での運航事業をリード。2027年度以降、首都圏で東京都心と成田・羽田を結ぶサービスを視野に入れ、その後関西・中部・地方・離島へ展開する構想。大阪・関西万博では12分間のデモ飛行を実施。20代の首都圏在住者にとって、空飛ぶクルマで通勤する未来が現実化しそうな10年です。
3. 万博運航事業者
2025年大阪・関西万博では、運航事業者としてANAホールディングス、日本航空、丸紅、SkyDriveの4社が選定。当初は商用飛行が予定されてたけど、機体の型式証明取得が間に合わず見送られて、デモ飛行に変更された。それでも、万博会場で実機が空を飛ぶ姿は国内で広く認知された。「空飛ぶクルマ」というキーワードが国民に伝わったという意味で、万博の役割は果たされました。
型式証明って何?
型式証明=航空機の設計が安全基準を満たしてることを国土交通省(または海外の同等機関)が公的に認める制度。商用運航にはこの取得が必須で、機体メーカーは何千時間もの試験飛行と書類審査をクリアする必要がある。eVTOLは前例のない機体カテゴリーのため、認証基準そのものを各国当局が新しく作ってる段階。だから時間がかかる。
20代エンジニアにとって何が変わるのか
空飛ぶクルマは「自動車×航空機×電池」の総合製造業。波及する領域は広い。
- 軽量化技術:航空機級のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)と量産性の両立。東レ、帝人などの素材メーカーが関与
- モーター・インバーター:自動車EV技術が応用される。ニデック、デンソー、明電舎などのモーター技術が活きる
- バッテリー:航空安全基準を満たす高エネルギー密度のセル設計。パナソニックエナジー、GSユアサが候補
- ソフトウェア:自動操縦・運航管制システム。航空管制とAIの融合領域
- 離着陸インフラ:バーティポート(垂直離着陸場)建設、誘導路、給電設備。建設業との接点が大きい
自動車部品メーカー、電池メーカー、航空機部品メーカー、建設・インフラ事業者——複数業界が関与する。特に2027年以降、商用運航が本格化すれば、製造現場の人材需要が一気に立ち上がる可能性がある。すでに国内では、トヨタ系のサプライヤーがSkyDriveの部品供給に関わるなど、自動車業界からの人材移動も始まってます。
建設業にも仕事が来る——バーティポート建設
空飛ぶクルマが普及するには、地上のインフラ整備が不可欠。バーティポートはビル屋上・公園・既存空港の一角・河川敷などに建設される予定で、構造設計、給電設備、安全柵、待合スペースの建設が必要。これは建設業界にとっても新しい仕事。20代施工管理にとって、都市部の新規開発案件として、また地方の新拠点建設として、新しい仕事のジャンルです。
現実的な期待値の置き方
空飛ぶクルマは「明日からタクシー代わり」にはならない。型式証明の取得には数年単位の試験飛行と検査が必要で、商用化は2027〜2028年以降のステップワイズで進む。SkyDriveも「2028年以降の実用化」を明言。価格も当初は高く、エアタクシーとして利用するなら1回数万円規模からスタートする見通し。
ただし、その過程で生まれる技術と雇用は本物。20代エンジニアにとって、新しい産業の立ち上がりに参加するチャンスは多くない。今がその局面。航空、自動車、電池、ソフトウェアの専門性を持つ人にとっては、自分の経験を活かせる新ジャンルが目の前にあります。
万博の空に浮かんだ機体は12分しか飛ばなかった。だがその12分は、日本の製造業の次の10年を予告していた。
空飛ぶクルマと既存航空機の違い
「空飛ぶクルマ」と聞くと、SFのような乗り物を想像するけど、技術的にはヘリコプターと小型旅客機の中間に位置する乗り物。ヘリコプターと比べると、複数のローター(プロペラ)で垂直離着陸するため、片方が故障しても安定して飛べる冗長性がある。電動だから騒音もヘリコプターよりずっと小さい。ジェット機と違って空港の長い滑走路を必要としない。この「中間ポジション」が、空飛ぶクルマの実用性の鍵。
米国・中国・欧州の動向と日本のポジション
世界の空飛ぶクルマ開発は、米国(Joby、Archer、Wisk)、中国(EHang、AutoFlight)、欧州(Lilium、Vertical Aerospace)、日本(SkyDrive、テラ・ラボなど)が並走。米国Jobyはドバイや米国での2026年の商用化を視野に入れてて、世界の先頭グループの一つ。中国EHangは無人ドローンタクシーの試験運航を既に開始。日本は商用化スケジュールで他国に先行してるわけじゃないけど、トヨタやANAなど大手企業の参画度合いが高く、量産化フェーズで強みを発揮する可能性が高い。20代エンジニアが「世界競争の最前線」に直接関われる業界です。
「空の安全」を支える地上の仕事
空飛ぶクルマの運航には、機体製造だけじゃなく、地上のインフラ・運用管理・整備の仕事が不可欠。次の仕事が生まれる。
- バーティポートの建設・維持管理(建設業の新ジャンル)
- 機体の点検整備(航空整備士の資格と訓練が必要)
- 運航管制・気象判断(航空管制業務の応用)
- バッテリーの充電・交換業務
- 地上スタッフ(搭乗案内、安全管理)
これは「製造業の派手な領域」だけじゃなく、「安全運航を地上で支える縁の下の仕事」が同時に立ち上がることを意味する。建設業界、整備業界、サービス業界も含めた幅広い雇用が生まれる新産業。20代の選択肢が一気に広がります。
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